アカデミックプラザ
超微細表面ナノ加工で切り開く食品機械材料の防汚・撥水・抗菌と食品鮮度・腐敗検出技術
- 口頭発表あり
2024年06月04日(火)12:50~13:20
テーマ
鮮度保持
研究機関名
富山県立大学 工学部 医薬品工学科 竹井ライフサイエンス材料研究室
代表者名
竹井 敏
発表概要文
本展示は、ガス透過性金型と水溶性レジストによる「超微細表面ナノ加工」で切り開く、①食品機械材料の防汚・撥水・抗菌、及び②食品鮮度腐敗検出技術の研究進捗を報告する。 ① ポストコロナ社会において、食品機械材料の防汚・撥水・抗菌技術が注目されている。現在、種々の防汚・撥水・抗菌加工技術が存在し、食品・機械材料への機能発現素材の混錬や、製品表面に活性素材をコーティング、もしくは表面化学修飾することにより付与されている。しかしながら、混錬法では高コストや環境への負荷、コーティング法や表面化学修飾法では表面剥離による機能消失が課題点となっている。食品・機械材料の表面に鋭い突起状のナノ構造を成形し、製品の防汚・撥水・抗菌の改善できる要素技術を発表する。鋭い突起状のナノ構造による防汚・撥水・抗菌加工技術は、食品・機械部品への応用が期待できる。 ② 短時間食品鮮度・腐敗検出用超微細マイクロニードル内張り食品包装材とその製造機械技術となり、SDGs対応環境配慮型新形態包装・パッケージの産業構造の変革を起こす情報提供を行う。本提案は食品鮮度・腐敗の「可視化」が可能となり、①製造段階(科学的な根拠に基づく適切な期限表示の設定)、②流通段階(食品の過剰仕入れや安易な返品抑制、賞味期限が近づいている商品値引き調整)、③消費段階(食べ残しによるフードロス問題の解消、鮮度保持、食品期限表示の正確な理解)の社会的効果がある。 短時間食品腐敗検出用ナノマイクロニードル内張りハイバリア包装材の製造法確立により、SDGs 目標“ 2 飢餓をゼロに ”と“12 つくる責任 つかう責任 ”に関連し、食品の鮮度・腐敗が消費者・生産者・中間流通業者にて直接確認ができ、発展途上国の飢餓や先進国の食料大量廃棄の改善に貢献できる。